ホンマタカシ氏の「M」の連作シリーズ。Mという、そのアルファベットひと文字から連想さるように、その作品のモチーフとなっているのは誰もが知っているファストフード店、マクドナルドである。
そこに写し出されているマクドナルドは、そのほとんどが郊外に立地しているようにみえる。マクドナルドと同じように郊外の風景も、ホンマタカシ氏の写真のなかで繰り返しもちいられてきた重要なモチーフだ。
ホンマ氏の美術館での初の個展で展示された「M」は、金沢21世紀美術館の8号展示室の床面にのっぺりと展示された。
それはあたかも世界中に広がり増殖していくMという記号と同じように、建売り住宅やマンションがフラットに建ち並ぶ郊外の風景のようにみえてきた。
HOMMA TAKASHI「M」