FORM_Story of design(... Kato Takashi weblog)

2020 Hiroshima Olympic Design Charrette


広島市の2020年夏季オリンピック・パラリンピック招致表明を受けて、その草の根活動の一環としてHODC実行委員会は若手建築家・デザイナーによるデザインシャレット「Hiroshima Olympic Design Charrette (仮題)」を6月に開催します。

今夜はアラキ+ササキアーキテクツ(A+Sa)にて、HODC実行委員会メンバーで発起人の一人であるA&Saと、シャレットディレクターの門脇耕三氏とともにイベント開催にむけたキックオフミーティングを行った。

オルタナティブオリンピックにおいて建築やデザインは、巨大スタジアムなどのデザインやグランドデザイン策定及び構築だけでなく、オリンピック全体にいかにして関わるべきなのか?
広島を舞台にオリンピックが開催されるとして、広島でしか出来ないオリンピックのかたちとは?
シャレットはそんな問いであり、建築やデザインに携わる者がそこでやるべき施策、その実現にむけて具体的な案を出し合い、議論をする場であるとディレクターの一人である僕は考えています。

シャレット開催の6月まで僕たちに与えられた時間はあまりありませんが、これから多くの方々のお知恵、お力をお借りしながらシャレット実現に向けて全力で頑張って参ります。
「Hiroshima Olympic Design Charrette」についての詳細は後日あらためてご報告させていただきます。


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平屋といういきかた


層を積み上げ建築となる。そんな発想とは離れたところに平屋の建築としてのプリミティヴな良さがあるような気がする。
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小平の家


冬晴れの今日、谷尻誠サポーズデザインオフィス設計の「小平の家」のオープンハウスに出かけてきた。
小平は東京郊外であればどこにでもありそうな普通の住宅街。駅前には飾り街灯のついたこじんまりとしたスケールの商店街が線路沿いに続き、隣の町へ地域差のないさほど個体差をもたない家々がどこまでも続いている典型的な町だ。

グリッド状に町の奥の方へと伸びていく道は、隣のエリアとこちらのエリアが、かろうじて違うことをただ地図で区切ってみせているだけの線のようにもみえる。
通りを歩きながらまわりを見渡してみると、ここは高級住宅街といってもいいような、大きなお屋敷も多い。聞くところによると、この辺りは高度経済成長期のころから長く住み続けている人が多い郊外型の住宅街とのこと。どうりでいわゆる「スネ夫の家」が数多く建っているわけだ。

「小平の家」は二階建ての個人住宅。
比較的一軒一軒の家がゆったりと敷地をとった家々が連なる町の風景の中に、突如として白とグレーのテント張りの外観をもった建物が現われる。


> つづく
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鏡自体


鏡は本来人の姿を写す役目をもつ、暮らしになくてはならないもののひとつだ。
鏡は髪型を整えたり、出かける前に自らの身だしなみをチェックしたり、有史以来、人びとの暮らしに寄り添うように存在してきた。

鏡のない時代においてはこの世のあらゆる生物は、雨上がりの水たまりや、湖や川の岸辺に自分の姿や、空に浮かんでいる白い雲など、世界や自分の姿が映るさまをみて、驚きとともに畏怖の念をいだいたであろうことは想像にがたくはない。

もしそんな人の姿を映す道具としての鏡に、あらかじめ髪型が付いていたとしたら?
僕らはそんな鏡を見るとき、そこに映った自分の姿を見るのか、あるいは物自体としてそこに存在する鏡自体を見ることになるのか。鏡を前にして僕らはそこで対峙する他ならぬ鏡から自分の存在や、鏡を前にしての身の振り方を試されていることに気づくだろう。
この続きは展示会場に脚を運んでいただき、実際に体験してもらいたい。



勝どきの@btfにて「鏡の髪型 清水久和展」がスタート。
〜2月28日まで。
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contemporary ceramics


現在、青山スパイラルで開催中の上出・九谷・惠悟展「九谷焼コネクション」についての記事をこちらに書いています。

上出・九谷・惠悟展「九谷焼コネクション」
〜2010年1月20日迄。


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愛知まちなみ建築賞


名古屋の友人宅でもあるflorist_gallery Nが「第17回愛知まちなみ建築賞」を受賞しました。
おめでとうございます!

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青山|目黒


LOTTE LYON     1:2

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九谷焼コネクション



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#509


いつの頃からか東京の景色もすっかり変わってしまった。子供の頃から馴れ親しんだ佃島にタワー型のマンションが幾つも建ったときは時代の変化を感じたが、現在では20年前には思いもしなかったような早さで東京の風景は変わっている。
年の瀬に訪れた表参道。表通りは10年振りに復活したイルミネーションで賑わっていたが、裏通りに入ると、街にぽっかりと穴があいたような駐車場になった空き地が目立つ。
でも、その場所にかって何があったのかは、僕ははっきりと言うことが出来ない。

先日の夜9時頃、湾岸線をバイクで走っていたら遠くのほうの湾沿いにたつ幾つもの高層マンションのシルエットが見えてきた。速度を上げ走るたびに近くの景色は変わっていくのに、遠くに見えるタワーだけはそこにとどまりあまり動かない。ゆるやかにうねるカーブをゆっくりとまわると、遠くに見えていたタワーマンションの窓の明かりがランダムに、規則性なく灯っていることに気がついた。

夜のタワーマンションの外壁を規則性なく彩るランダムに灯る窓灯りは、現代社会におけるライフスタイルの多様性をあからさまに示しており、極めて現代を象徴するような東京の風景だと僕は思った。

タワーマンションは夜になるとそれぞれの窓に灯りがともるが、皆が在宅しているわけでないから全部が全部点くわけじゃない。むしろ全部の部屋に灯りがついていたら気味が悪い。
そのランダムに灯りが灯っているさまが象徴するのは、現代においては9時から5時まで的な労働のサイクルはもはや自明のものではなく、モダニズム以降のポストモダン社会においては人びとの生活のリズムもかってないほどに多様化しているということだ。夜半過ぎに目を覚まし、夜明けまで仕事をする人もいれば、日の出とともに起床し、夕方前には仕事を終える人もいる。
遠くからでも易々と見分けることのできる在宅と不在を示すタワーマンションの窓の明かりは、ポストモダン社会の多様性を体現していると思った。

でも果たしてそんな新興住宅地としての湾岸地域を見て、それを現在の東京を象徴する風景だと思ってしまう自分も短絡的ではないか?と自問をしてみることも必要だろう。これら東京の湾岸地域に建つタワーマンションをひとつの街としてみてみると、それはかっての郊外型の新興住宅街と同様のコンセプトをもつ「作られた街」としての存在感が大きい。機能別に区分けされ土地、ゴミ捨て場、コンビニ、住居区画、公園。これら新街区においてはそれらが極めて機能的に清潔にすべてが等価に扱われている印象をもつ。シチュエーションこそ異なれど郊外にみられるようなニュータウンがのっぺりと、猥雑な都市の周縁の風景にとりついたかのようだ。多様さをうけいれたはずの社会は、多様な人びとのニーズに応えるためにむしろ画一化していく。ポストモダン社会では多様さを装うほどに個別性は失われていくのだろうか?
僕は以前、青木淳さんのタワーオフィスをみてモダニズム建築の呪縛から逃れることができたのではないかと嬉々として書いたが、それはモダニズムを越えたのではなく、ポストモダン社会の多様性を示しているのだと、夜の湾岸に自然のなかの林のように林立するタワー型マンションのシルエットを見てあらためて思った。

2010年を迎えた現在、タワーマンションの栄華はもはや過去のものとなり、東京の東の方のふるぼけた街には、世界一の高さを誇ることになるであろう電波塔が建設中だ。
2010年代、僕らは自分たちが暮らす街に対してもっと意識的にならなければならない。無自覚はもはやていのいい単なる言い訳にすぎない。自分たちの暮らしを豊かにしていくものは、自分たちの日々の努力という小さな積み重ねに違いない。僕らにはいまそれができているだろうか。

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謹賀新年


2010年もどうぞ宜しくお願い申し上げます。

FORM Story of design              加藤孝司
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