FORM_Story of design(... Kato Takashi weblog)

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ヘラ・ヨンゲリウスのビーカー Hella Jongerius
hj beaker

ヘラ・ヨンゲリウスはオランダのインダストリアル・デザイナーである。
このビーカーは彼女の作品B-setシリーズの中のアイテムである。B-setとは不完全な工業製品を表わすB品のBに由来する。しかしそれは製品として不完全で未熟なものの意ではなく、卓越したクラフツマンシップに裏打ちされた、手の痕跡の残るものの意味なのである。一見してシンプルなデザインはその背後に深い知性を宿している。そのかたちには天然のゆらぎ、と言えるようなものがあり、素朴であるが故の美しさを備えている。まるで実験器具のような潔い乳白色の色とフォルムに、透明の釉薬(上薬)が施され、手に持つと分かるのだが、うつわそのものが持つ体温が手の平に直に伝わってくるようで実に心地よい。
ヨンゲリウスのビーカーだが現在のマッカム社からB-setとして販売される以前に同じくオランダのドローグ・デザインより同じB-setとして発表されている。ドーローグのビーカーは未だ作品然としており〈現行のマッカム社の製品と比べるとその質感はマットな印象である)エッジの厚みも一層不揃いで、そのフォルムの歪みも顕著であり、アーティスティックとも呼べるフォルムが美しい。
サイズは至って小振りで、コーヒーカップでいえばドゥミ・カップといったところか?シリーズ中のビーカーにはSサイズとMサイズがあり、私見ではSサイズのもののほうが際立って美しい。用途としてはお茶を飲むための小振りなカップとして使っても良いし、ドレッシングなどを注ぎ調味料入れとして食卓で使っても良い。
ヘラ・ヨンゲリウスのような作家がもっと日本でも認知されるようになれば良いと思う。
彼女の初期の作品はおもにドローグより発表されているが、近年は自らJongeriuslabを立ち上げそこから作品をディストリビューションしている。彼女にとってデザイナーであることとメーカーであることとは矛盾しない。それは彼女の言葉で言うところの手と頭でピンポンをするようなものなのである。
それだからこそ彼女のプロダクトに我々が感じるところの手の温もりは、例えそれが最先端技術によって創られたマテリアルであっても損なわれることがないのだ。何故なら彼女は最先端を行くハイセンスなデザイナーであると同時に、クラフツマン(クラフツウーマン?)シップを忘れない女性であるのだから。
hella jongerius | permalink | comments(20) | trackbacks(0)
comment
 またまたお勉強になる内容ですね。
 僕はヘラのクラフト作品のようでもあり、マスプロダクトのようでもあり、はたまた実験器具のようでもあり、そんな多面性をもった雰囲気が好きです。

 バックの写真、紙?布? 狙っていますね。笑
2005/12/11 3:02 PM by SOURCE
おっしゃると通り、紙です。
2005/12/12 2:28 AM by FORM
こんにちは。おじゃまします。
ぽか〜んと口をあけて読みふけってしまいました。
勉強になります。知らない事だらけですよ!
乳白色のものに弱い私です。実際に見てみたいです。
日本ではどこかで見られるのでしょうか?

あと、質問です。マックス・ビルの腕時計が欲しいのです。
ネットで買うのも良いのですが、実際に見られるお店で良いお店があったら
教えてください。
2005/12/12 2:00 PM by サブ
サブさま、コメントどうもありがとうございます。
ヘラ・ヨンゲリウスの作品に興味を持っていただきとても嬉しいです。

マックス・ビルの腕時計ですがとても美しいですよね。
僕も一つ欲しいと思い捜しましたが僕の行動範囲では残念ながら出会う事が出来ませんでした。おっしゃる通りネットではしばしば見かけるのですが、本当に大切なものは実際に手に取り、お店の方にお話を伺いながらお買い物したいですよね。僕も捜しますのでサブさんも捜してみてください。

ヘラ・ヨンゲリウスのビーカーですが、僕がSOURCEの杉山氏と同じように尊敬し師と仰ぐCRAFTの上之園氏のお店にお取り扱いがあります。氏は僕と同じように(それ以上?)ヘラの作品を愛しております。ご存知かとは思いますが目黒通りの上之園氏の新しいお店、cafeコンクリート・クラフトではヘラ・ヨンゲリウスのB-setシリーズの器で実際にお料理をサーブして戴く事ができます。お店で販売もしていますのでぜひ美味しいお料理と、素敵なお店の雰囲気を堪能しに行ってみて下さい。サブさまもきっとお気に入りになると思いますよ。
2005/12/12 11:30 PM by FORM
t・kさま

ありがとうございます。私はクラフトに行く度に上之園さんにあれやこれやと質問してしまいます。いつも丁寧に教えて下さってとても素敵なお店だと思います。皆さん、本当に色んな事をご存知なのですね。ただただ尊敬です。

マックスビルの腕時計、探してみますね。t・kさんお勧めの腕時計とはどんなものでしょうか?実は夫へのクリスマスプレゼントにと検討しておりまして。内緒でここへ書き込んでいたら、夫もt。kさんのブログのファンですぐにバレてしまいました。仕方ないですよね、夫婦ですので好きなものが似ているのです。
そもそもSOURCEだってお互い違うところからたどり着いて「お気に入り」に入れておいたくらいなのです。男性の目で見た「欲しい腕時計」とはどんなものなのでしょうか?教えてください!!

クラフトのカフェ、早速行ってみようと思います。私にとってSOURCEさんとt・kさんのブログは教科書のようです。勉強になります。またお邪魔しますね。
2005/12/13 12:35 AM by サブ
お邪魔します。
 お二人の会話に僕も入れてもらおうと思いまして。毎回お二人の文章を読みながら毎回自分の文才の無さに凹んでしまいます。だからウンチクで勝負!!!(勝敗ではないが。。。)
 こう言うのは得意です。マックスビルの時計はAXISにないでしょうか?あそこならありそうな気がします。サブさん、是非行ってみてください。無かったら、、、コンランに、、、それでも無かったら、hhstyle.com。 またにはこんな散策も良いのでは?
2005/12/13 5:25 PM by SOURCE
↑☆
2005/12/13 5:54 PM by FORM
ありがとうございます!
マックスビルは自分が欲しいというのもありますが、夫は常々ブラウンのAW24が欲しいと言っておりました。そして今日、t・kさんのコメントをみたら…。

そうか〜。ブラウンって手もありか。AXISのブラウン展本当に素敵でしたし。うん。貴重なご意見ありがとうございます。今度のお休みは腕時計探しです!明日コンランショップに下見に行ってみますね。

本当にお二方には感謝です。浅い知識しか持ち合わせてないこんな私に
丁寧に追いえてくださって有難うございます。でもこのやり取りも夫も見ちゃうん
ですよね〜、きっと。夫婦揃ってお二方のファンですので、どうかお許しを(笑)
またすてきなグッズを紹介してくださるのを楽しみに待っています。


2005/12/13 7:40 PM by サブ

こんにちは初めまして。after craftで店番してる者です。sourceブログでこちらを知りました。ヘラについてのテキストすばらしいですね。B-SET個人的にも好きです。

>一見してシンプルなデザインはその背後に深い知性を宿している。
>クラフツマン(クラフツウーマン?)シップを忘れない女性であるのだから。

確かにその通りだと思います。デザインというのは、デザイナーの持つ深い哲学や
思考をピュリファイして完成するものだと思う。デザイナーが接することのない人が
作り、不特定多数の人が使うから、創造性を普遍化する作業が必要になる。
しかしその点でクラフトというのは、製造される過程も使い手の幅も違って、
もっと作り手の心の様子や感受性がストレートに、生のまま表れる(一般的に)。
それでヘラのデザインは、とてもコンテンポラリーな知性から生まれていながらも、
クラフトのように伝わってくるものを共存させている。そういえば彼女の作品集では
jongeriuslabでスタッフがものを手作りしていたり、工場や工房の様子がちゃんと
紹介されていたりとかしていましたが。

それから個人的にB-SETについて思うことふたつ。
・B-SETのシンプさは、90年頃のミニマム流行と何らかの部分でつながっているのではないか。(そういう意味で先日のギャラリー・クレオで彼女が発表したポストモダン〜パンクっぽい1点物が象徴しているものも興味深い)
・B-SETってビーカーもボウルもちょっと使いにくいというか用途がはっきりしない大きさのような気がしませんか。それも含めてB(不完全な工業製品)なのか?

さて乱文失礼いたしました。しかしこんなデザイン話をいつか酒飲みながらできる機会があるとうれしいです。
2005/12/19 1:59 PM by after t
どうも有り難うございます。とても嬉しいコメントです。
after t様の御意見本当に心に響きます。
私も作り手の手の痕跡の残るクラフト的なものが好きです。

お店の事も良く知っています。いつも触発されています。
もっと勉強して、いつかafter t様と語り合えたら楽しいと思います。
その時はよろしく、です。

私は人に物事を伝える言葉の力を信じます。
2005/12/20 1:03 AM by FORM
はじめまして。サブの夫です。
tkさんのブログを拝見しては、いつも勉強させていただいています。

ところで昨日、サブちゃんからある腕時計をプレゼントされました。
それに至るまで、色々とアドバイスをくださりありがとうございました。

時計もさることながら、僕と時計が出会うまでのそうした背景、
みなさんの思いをこれからも大切にしていきます。

お勧めなものがありましたら、是非教えて下さい。
寒い日が続きますので、お身体にはくれぐれもお気をつけ下さい。
2005/12/20 10:33 AM by サブの夫です
こんにちは!今日、コンクリート・クラフト行って来ましたよ。
カフェの椅子がトーネットの椅子なのか、疑問に思ったところへ
救世主が現れて、丁寧に教えてくださいました。
勉強になりましたよ。t・kさんが言ってたヘラ・ヨンゲリウスのB-setシリーズの器など、うっとりするものばかりでした。正に直球のストライクでした(笑)。

帰宅するとSOURCEさんからクリスマスカードが届いていたり。
今日はなんだかt・kさんとSさんの事を考える一日でした。
ぜひ一緒に待ち歩きなどしてみたいと思う今日この頃です。
では。おじゃましました。
2005/12/20 11:05 PM by サブ
こんにちは!今日、コンクリート・クラフト行って来ましたよ。
カフェの椅子がトーネットの椅子なのか、疑問に思ったところへ
救世主が現れて、丁寧に教えてくださいました。
勉強になりましたよ。t・kさんが言ってたヘラ・ヨンゲリウスのB-setシリーズの器など、うっとりするものばかりでした。正に直球のストライクでした(笑)。

帰宅するとSOURCEさんからクリスマスカードが届いていたり。
今日はなんだかt・kさんとSさんの事を考える一日でした。
ぜひ一緒に待ち歩きなどしてみたいと思う今日この頃です。
では。おじゃましました。
2005/12/20 11:05 PM by サブ
行きましたか、コンクリート・クラフト!
直球のストライク!ですか!
私も定期的に訪れてはまったりしています。
いつもは昼過ぎののんびりした時間帯に訪れていますが、
次回はPHランプの優しく灯る夕暮れ時に行ってみたいです。
街歩きいいですね、いつの日か実現させましょう!
2005/12/21 2:02 AM by FORM
サブさんの夫さま、はじめまして。
素晴らしいクリスマス・プレゼントになりましたね!
本当に仲の良いお二人で羨ましい限りです。

最近僕は昔の本を読み直しています。
1920年代のフランス文学などです。
それについて何か書けたらいいと思っています。

それでは、またお話し出来ましたら嬉しいです。
2005/12/21 11:21 PM by FORM
初めてお邪魔します。Glyphのyと申します。
after tさんにもお手伝い願いましたが、AXISのブラウン展の総合監修(対外的にはキュレーション)で携わりました。
このブログは僕もsourceのリンクで知りました。日本のファンがほとんどいないと思っていましたが、やはり物好きはたくさんいるんですね。
B-setはウチでは普段使いにしています。先日もニンフェンブルグの作品を購入しました。
ヘラとは一度話す機会がありましたが、デザイナーというよりは,やはりアーティストに近い感性を持っているように感じました。
それは,デザインとしての哲学というより,もっとアート的な。例えば、人間の食す食べ物のカロリーと焼き物の燃焼するカロリーをコンセプトにして見たり,七つの大罪をテーマにしたり、またはオルデンバーグのソフトスカルプチュアや茂木健一郎氏の提唱するクオリアのような物の本質を問うテーマも持ち合わせています。
after tさんの考えるもの作りの哲学よりはるかに壮大なテーマを投げかけています。このようなアート性は非産業的な作品の多いダッチ・デザインにとても多く、初期droog以降あまり知られていないオランダのデザインをもっと紹介する機会を来年は考えています。もちろんできれば彼女も呼びたいと思っています。
2005/12/28 7:05 AM by Glyph
初めまして。Glyphのy様のお仕事はいつも楽しみに拝見させて頂いております。コメント心から有難く思っております。
実は先日S氏よりニンフェンブルグの作品お写真ですが拝見させて頂きました。以前から興味がありましたもので日本国内でお持ちの方がおられる事を知りどのような方なのか気になっておりました。やはりy様だったのですね。
ヘラさんの作品はアムスかぶれの友人と出会った2000年頃に知りました。当時オゾンでダッチ・デザインの展覧会が開催されていて確かそこで知ったと記憶しております。それから少しずつ追い掛けてきました。
y様がおっしゃるヘラさんの哲学とても興味が湧きました。そして倹約上手というイメージがあるオランダという国においてy様がおっしゃるように何故昨今このようなアート性に富み非産業的な作品が生まれるのでしょうか?アーティストの思考にはその国民性など関係のないことは承知しておりますが・・・。そしてオランダ国内に於いてそのような作品群はどのように受け止められているのでしょうか?(彼の地には他の国に例を見ないモダンなギャラリーやshopがあると聞きます)。日本国内におりますとヘラさんを取り巻く世界のアート事情などはなかなか目に耳に入ってきませんので、y様が進めておられるダッチ・デザインの企画大いに期待が膨らみます。雑用など必要な時がありましたらぜひお手伝いさせて下さい。
御質問ついでといっては失礼ですが、私は十代の頃ドイツのバウハウスの活動を知ってからアートというものに興味を持ちました(それは日本の1920年代を調べていくうちにそこに辿り着いたのですが)。質問といいますのはソットサスの仕事とバウハウスとの間にどのような関連があるのか?(あるいは関連など何もないのか)という事です。y様が以前御紹介されていたソットサスの仕事を見てから気になっていた事柄です(無知をお許し下さい)。私のブログにコメントを寄せて頂きどうもありがとうございます。
2005/12/28 11:07 PM by FORM
確かにオランダはとてもケチな国民性だと思います。しかし,その反対に王族や貴族が栄え,500年前には世界を航海し,植民地を増やしていた経緯があります。
例えば,隣国のベルギーなどと同様にチョコレートやダイヤモンドが盛んなのは,この植民地から得る資源供給によるものです。これらの供給は貴族や資産家によって成り立っていますが、その名残が現在も続いているのです。
中世の装飾芸術が貴族のパトロネージュによって成り立っていたように、現代の作家もこういった1点物をオーダーする大金持ちによって多くの作家が生計をたてています。僕自身はお金持ちではありませんが、STUDIO JOBやヨルゲン・ベイらに作品を作ってもらっていますが,皆さん慣れっこですので快く引き受けてくれますよ。
話を戻してもう一つは,オランダが大きな産業を持たなかった故に,産業の限界(効率性や工場のライン、テクノロジーなど)に無関係だったこともアート性を高めた要因です。日本を含め,多くの産業国は生産のノウハウを持っており,デザイナーはそれをふまえてデザインをします。だからどのメーカーも同じような製品が生まれるのです。オランダだったら,使う使わないに関わらず、2mもある携帯電話や、1mmしかない携帯電話なんかをデザインする人がいるでしょう。この感覚がコンセプチャルな作品を生み出します。この固定観念に惑わされないデザイン性はデザイン教育から生まれてきています。個人的に知る限り現在最も優れたデザイン学校はオランダのアイントホーフェンにあります。Droogの創立者、ハイス・バッカーが講師をし、ヘラやヨルゲン・ベイの特別授業もあります。JOB、ピート・ヘイン・イーク、マーティン・バースなどの若手スターデザイナーは皆この学校出身で学生時代に既に見いだされていました。さらにもう1つ、これはオランダという国の器量かもしれませんが、芸術に対して国が寛容であると言う事です。
レンブラントは'夜警'という反体制的な作品を生み出しました。1960年以前のオランダのデザイナーはほぼ全員左翼主義者でした。それでも,国営の郵便局はヤン・ボンスなどに切手のデザインをさせたり、電話局はピエト・ツワルトに年間レポートをデザインさせたり、市立美術館はサンドベルグを館長にしています。この関係がデザイナーの思想を強靭にし、常に社会的なメッセージと向かい合うような芸術性を高めたように思います。
 
個人的には伊万里の影響で始まったマッカム焼きのように古くから続く文化交流を背景に,オランダのデザイナーに現在の日本の文化の影響を与え、それによって化学変化を起こして面白い作品が生まれるような事を企画し,紹介していきたいと考えています。
2005/12/29 12:55 AM by Glyph.
話が長くなってしまったので,2つ目のご質問は分けさせていただきました。
 
知る限りソットサスはそれほどバウハウスに影響は受けていないと思います。どちらかというとマリネッティらの未来派の方が色濃く出ています。但し、ウルム工芸大学の特別講師として彼はドイツに招かれています。その後、ジョージ・ネルソンの事務所で働き、ポップアートに刺激され、文化大革命で左派の活動に参加しています。その後インド哲学に没頭し,大病で倒れた時入院したサンフランシスコでジャック・ケルアックやアレン・ギンズバーグと交流します。こんな事をしながら,オリベッティのデザインディレクションをしているのが驚きです。70年代末にはスタジオ・アルキミア、その後メンフィスを結成し現在に至ります。
一貫した哲学を持ち普遍的なデザインを発表するデザイナーも素晴らしいと思いますが、ソットサスのように哲学は一貫していながら常に時代と向き合いながら変化していくデザイナーを個人的には尊敬しています。
 
僕も最初はバウハウスでした。小学校2年生のときです。ライトの建築で有名な自由学園に行った事が影響しました。自由学園ではバウハウス的教育が実践されていたのでFORMさんととっかかりは似ているかも知れませんね。
バウハウスを含め,モダニズムの起源は当時の世相と環境、国民性などが密接に絡んでいます。どうしても世間は様式として見がちですが,もっと根の深い、そして現在も続く社会問題とも密接な関係があります。太平洋戦争を語ろうとすると戊辰戦争ぐらいからの国家情勢や外交を調べないと理解出来ないように,バウハウスを知るには最低でも18世紀からのドイツの歴史、ワイマール王国、ヘルマン・ムテジウスの思想、ドイツ工作連盟やEUの基礎になった社会民主国家の起源を知っていくと,何故あの時代にワイマールでバウハウスが生まれたのかが理解出来ると思います。
2005/12/29 2:00 AM by Glyph.
Glyphのy様、とても丁寧に深く私の質問のお答えを戴き感謝致します。y様の一つの物事を考える際にはそれがそこに至るまでの過程、それはそのものの歴史なのですがそこから考え始めなくてはならないという御指摘とても身に染みました。この世に起こる全ての事柄、その中から生まれる出るものたちは連綿と続いていく歴史の中で必然的に生まれ、そこから生じた事物事象にはすべて意味があるのですね。
バウハウスがモダニズムの源流の一つであるのならばその時代にワイマールにその思想が生まれたという事には必然的な意味がありその僅か十数年後かに同じ国にナチスという脅威が生まれ跡形もなく破壊されるという結末にも意味がある。
歴史は繰り返す、という言葉通りに近々どこかの国のどこかの街に同じような様式・理想を持った新たなモダニズムの活動が生まれるのだと思えば、今この全てが混沌暗澹としている時代さえもその同じレールの上にいるのだと思えば救われる気がする。そしてそれは相対するものが離反するのではなく邂逅する事の上にこそ成り立つような気がします。

マッカム焼きと伊万里焼きとのつながり、オランダという国が抱える多民族・多宗教という現実がそのまま寛容という言葉に結びつくお国柄、アーティストとそれを支えるパトロネージュとの関係等々、今後勉強する楽しみが増えました。まだまだお聞きしたい事がたくさんあります。また色々とお聞かせ下さい。どうもありがとうございます。
2005/12/30 1:25 AM by FORM










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