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明るい部屋


カナダバンクーバーでの冬季オリンピックが開幕、テレビでは圧倒的なスケールで行われている開会式が放映中だ。
先日来お知らせしている駒込光源寺境内で開催中の青空古本市に早速出かけてきた。写真はそのときに手に入れたロラン・バルトの写真論とも、自叙伝ともいわれている「明るい部屋ー写真についての覚書」。

ロラン・バルトといえば言語学に基づいて文芸批評を試みたフランスの大批評家。
バルトが活躍したフランスのミッドセンチュリーは、まさに20世紀の思想の豊饒な海ともいうべき時で、ジャン・ポール・サルトルやミッシェル・フーコー、そしてメルロ=ポンティらが世界思想の流れを牽引していた時代。彼らよりは歳若いバルトはサルトルに思想的な影響をうけたと云われ、実際にこの書もサルトルの1940年の著書「想像力の問題」に捧げられている。当時のサルトルは哲学だけでなく、1938年の「嘔吐」という文学作品や、文芸・戯曲などの批評を発表、パリセーヌ左岸を代表する文化人だった。同じフランスの夭折した詩人ボリス・ヴィアン=ヴァーノン・サリバンの小説「うたかたの日々」にもジャン・ソウル・パルトルとして登場しているから探してみると面白い(個人的にはヴィアンの作品では「心臓抜き」が一番好きだ)。

さて、話を古本市に戻したい。青空古本市が行われている光源寺境内には美しい梅の花がつぼみを開き咲き乱れていた。
会期初日の昨日午後に訪れたところ、1万冊以上の本の山からまだ半分も境内に出し切れていないという。本日以降、明日までの会期中に、古書は随時補充されるというから、今日も明日も足を運んで本の山とたわむれてみたいと思っている。


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