FORM_Story of design(... Kato Takashi weblog)

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オープンハウス日和な

PHOTO (C) HIROSHI NISHIKAWA

谷尻誠(サポーズデザインオフィス)設計による広島の海辺の家、地御前の家が完成したようだ。こちらの家は、オーナーの方がマイホームが出来上がるまでの進捗状況をご自身のブログでつぶさに報告されていて、僕もたびたび拝見させていただいておりました。それだけに無事竣工の報は、自分のことのように嬉しかったり。

そして先ごろ行われたオープンハウスは、まさにオープンハウス日和の晴天のなかとりおこなわれた。そのオープンハウスに訪れた広島在住の若手建築家の二人、西川浩史くんと、昨年9月に行われた藤村龍至さんによる全国トークディスカッション行脚「若手建築家のアジェンダ」広島編にも登場していた石川誠くんにお願いして、この地御前の家のオープンハウスの模様を記録した写真をお借りした。


PHOTO (C) MAKOTO ISHIKAWA

オープンハウスの模様は二人のブログですでにレポート済みなので、僕は彼らのブログを見ての感想しか語ることができないのだが、それはそれは素敵なオープンハウスになったようだ。




PHOTO (C) HIROSHI NISHIKAWA

海辺に家を持つことは誰もが一度は憧れるもの。それを実現されたオーナーの喜び、そしてそれをそこに住まう人の頭の中に入り込み、イメージ通りに時にイメージを越えながら作り上げた建築家と、それを築いた大工、サッシ職人、設備業者、現場監督、塗装業者等々。それらの総意がマイホームというひとつの形には結実している。

僕は広島の友人が送ってくれたこれらの写真から、人間が住まいを持つことの、歓喜や戸惑い、創意工夫、そして祭りのような賑わい、それら人間らしいプリミティヴな衝動を感じた。
高潮や台風など、海辺に住まうという、自然ともろに向き合いながらの暮らしをこれから迎える住まい手。そしてそこに最高の舞台を用意しようと知恵を絞った建築家との、絶え間ない思考の過程がこの家だと思う。


PHOTO (C) MAKOTO ISHIKAWA

それは海岸にむかって穿たれた窓の形と開口部の配置を見るだけで、なんとなく分かってくる。晴れた日には何ものには代えがたい絶景の眺望を、雨の日には自然の猛威をこの窓は暮らしに密着しながら教えてくれる。
そしてひとつの家の完成を自分のことのように祝い喜ぶ人びとの姿を映し出している。

ここが海辺であることを意識させながら、ここが人が住まう家であることを主張する小高い丘のようになった印象的なアプローチ。家型をした海岸に向かって開いた11個の窓。きっとそこに住まう人と、建築家とのあたらしい「幸福な関係」は、こんなちいさななにげないディテールを思うことから始まるのだろう。忘れてはならない大事なことをこの家は、そして二人の広島の若い建築家の撮った写真は教えてくれるような気がする。




PHOTO (C) HIROSHI NISHIKAWA


special thanks: iskw et hiroshi,and s_docci(おまけ)
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