FORM_Story of design(... Kato Takashi weblog)

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浅草観光センターコンペ パネル展示


今夜遅く、浅草観光センターへ先日のコンペの二次審査に残った7作品のパネル展示を見に行ってきた。
閉館時間10分前に着いたので、あまり時間がなかったが今回は最優秀作品と優秀作品のパネルを中心に見てみた。最優秀作品の隈事務所の作品はパネルとちいさな模型の展示、優秀作品の乾事務所のパネルはテクストが目立つカラフルなパネルであった。乾案には構造家として佐藤淳さんが名を連ねており、そう思ってみれば乾案は「アパートメントI」のガラスで囲われた外観と、佐藤さんが構造を手がけた石上純也さんの「四角い風船」を足して2で割ったようにも見えてくる。テーマは「かこう」となっており、そのテーマは浅草寺の境内をイメージさせるねらいがあるようだ。
乾案の四角いガラスの塔は掲出されたパネルの説明によれば、「出来うる限り高く」となっており、仲見世をあいだにはさんで浅草寺境内に建つ五重塔との対の関係性がイメージされているという。
それぞれ一次と二次のパネルが掲出されており、それぞれの建築家のこのコンペにかける思いが伝わってくる見応えのある熱いプレゼンテーションになっていると思った。

台東区長によるコメントも寄せられており、それによると、近年団塊世代が定年を迎え、あわせて少子高齢化の時代に本格的に突入し、地域住民の高齢者割合増大と比例しそれらの人々の余暇の時間が増えるにつれ、高齢者を中心に地元住民によるコミュニティセンターとしての観光センターの利用が増えているという。実際にウチの父からも、観光センターにはしばしば散歩がてらふらりと立ち寄るというような話を聞いた。
あわせて2012年春には隅田川の向こうがわ、浅草にもほど近い墨田区押上業平地区に新東京タワー、通称「東京スカイツリー」が竣工。多くの観光客が見込まれ、そのシャワー効果により浅草にも観光客が今以上に多く訪れることが予想される。そんなタイミングでもあり、築56年が経過して老朽化する施設を立て替え、整備するというようなことが書かれてあった。

実際、閉館10分前という短い滞在の間にも、Hレスらしき男性2名がすでにベンチに腰かけており、僕が展示を眺めているあいだにも、大きな荷物をもったおばちゃんが、ちょっと休ませてね、といいながら入ってきたり、ヨーロッパからと思わしき老夫婦の観光客が、なにやら観光資料を探しにきていたりと、施設としては結構な需要がありそうだ。

閉館1分まえにセンターをあとに、浅草の雑踏のなかにでると、雷門の前にはまだまだ観光客らしき人の群れがあった。不景気な世の中だが、この町はまだまだ元気だ。詳細は次回ゆっくり観覧しにいき、補足のレポートとさせていただきたい。


浅草文化観光センター1階ホール
台東区雷門2-18-9
日時: 〜1月28日(水)

追記:前回問題提議した現在観光センターの正面に設置されている「からくり時計」ですが、コンペ概要には取り外されることが明記されていたようです。最近、東京新聞の記事で読みました。からくり時計の撤去には地域住民の反対もあったようですが、既存の観光センターとともにその役目を終え、今後は資料館などに移設されることになるようです。
ちなみに、からくりは上の写真の時計の部分がぱっくりと開き、そこからお囃子にのって浅草の四季の賑やかないくつかの風景が繰り広げられます(笑)。扉がスライドして閉じながらからくりが時計のうしろに隠れていくときの切なさがいいんだな。
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