FORM_Story of design(... Kato Takashi weblog)

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佐藤貢が作るオブジェは廃材や、海岸に落ちている漂流物、そしてゴミなどで形成されている。
しかしそれがただのゴミには見えないことは自明なことである。またただのコラージュ作品とも異なるものだ。
なぜならそれらはファインアートの歴史のなかで培われてきた、それを見る者の感覚を研ぎ澄ますための作為に満ちているのだから。

佐藤貢は1971年生まれ。大阪芸術大学美術学科中退後、海外を放浪。1998年より和歌山にいて作品製作を開始。2005年より個展を開催している。

佐藤貢の作品は彼の内面を描き、鋭い刃のように彼の内面をえぐり、臓物も引きずり出す狂気に例えらる。
作品は佐藤の中に堆積したあやしく黒いものを世界に向けて排泄することに他ならず、だからこそ作品製作の過程は苦しみに満ちているという。

佐藤の展示風景には音楽がつきものだ。
静かに空間に流れる音楽。
ざわついた都会の雑踏のようでも、それを打ち消すための静謐さにみちた祈りのようでもある音楽。

第一次大戦後、メルツ芸術の創始者クルト・シュビッタースは混沌とした時代を作品に変えて表現したが、いつの時代も芸術は既成概念を爆破する爆弾としての価値をもっている。
佐藤貢の作り出す既視感にみちたオブジェは、今の時代を爆破する力を漲らせてそれを見るものの前に立ちはだかる。


佐藤 貢 巡回展
『ワルツ』 7月30日(月)〜8月25日(土) 森岡書店


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