骨董通りにあるドイツの老舗ジュエラーNiessing(ニーシング)の店内では、建築家中山英之氏によるデザインのリングの発表と、ニーシングのジュエリーを用いたインスタレーションが開催中。
ニーシングは、1873 年にドイツに創業したバウハウスの流れを汲むコンテンポラリージュエリーブランド。
今回、中山英之氏は、ニーシングのグラフィティ・リングに新たな息吹を吹き込むオリジナルドローイングが施されたリングを発表。繊細な中山英之氏のドローイングが、ちいさなリングをキャンバスに無限の広がりを感じさせる作品となっている。
店内には、中山英之氏のフォロワーにはお馴染みのいくつかの建築のコンセプトモデル 3点がニーシングのリングとともに展示。リングを360°すべての角度からみせるために考案された回転台にも注目したい。大きなスケールとちいさなスケールを横断する中山氏らしく、ニーシングの装飾性を排したリングと見事な競演を果たしている。
写真は中山英之氏の重ねたテーブルが建築となることを示すコンセプト模型「小さすぎるビル」における、ニーシングのジュエリーの代表作である、地金の張力だけで中央のダイヤモンドを支えるデザインがオリジナルな「ザ・ニーシングリング」の展示。リングが醸し出す張力による緊張感と、重ねたテーブルが建築になる新しいバランス感覚が調和した作品だ。
普段は女性でなければなかなか入りづらいラグジュアリーな印象がするジュエリーショップだが、店内で接客を担当するスタッフの方々もとても親切で、ジュエリーに縁のないぼくにもとても居心地がよい空間であった。ぜひドイツの老舗ジェエラーによる卓越した職人技を堪能しつつ、中山英之氏の建築の世界観に、ぜひ触れたいただきたい。
11月2日(土)には本展ディレクターの岡田栄造氏(S&O DESIGN)と中山英之氏のスペシャルトークイベントも企画されている。
’ Graffiti’ Rings by Hideyuki Nakayama
開催中〜2013 年11 月10日(日)
Niessing Tokyo
東京都港区南青山5-9-10 サンク青山1F
http://niessing.jp