FORM_Story of design(... Kato Takashi weblog)

男祭り


個人的な本にまつわる知的データのアーカイブス、『何に着目すべきか?』終盤の山となった、男祭りの巻。

左側からユトレヒト江口さん、ランドスケーププロダクツ中原慎一郎さん、六次元中村さん、Glyph.柳本浩市さん、エイトブランディングデザイン西澤明洋さん、建築家谷尻誠さん、アーティストの古賀充さん、ラウンダバウト小林さん。

小林さんのしりとり本からはじまって(最後はゴクミ語録)、中原さんのまっとうに人生を生きた人びとの記録の書と詩の朗読、中村さんのいまをポジティブに生き抜くサバイバル本、柳本さんの3.11以後にこそ読み返してみたい本セレクション、西澤さんの元気がでる起業家本、谷尻さんの建築家の本棚、考えることを考える本、古賀さんの紙をめぐるリサーチのアイデアツール。

そして、圧巻は江口さんの歴代有名冒険家によるエベレスト登山に関する意識調査。江口さんは、「ちょっとそこまで」とエベレスト登山に向った冒険家の石川直樹さんの著書タイトルにインスピレーションを受けて、エベレストの標高8,849メートルを走る「ご近所8,849メートル走破の旅」をプレゼンテーション。音声付きの憔悴しきっていく自身のセルフポートレートが会場のスクリーンに大写しになると会場全体大爆笑。そして感動。

ご協力いただいたみなさま、どうもありがとうございました。


プロジェクトデータ2011:「何に着目すべきか?」
2011年9月3日(Sat)
時間:13:00-22:00
場所:アサヒ・アートスクエア4Fホール
入場無料

http://asahiartsquare.org/?p=2537
http://sosososo.com/approches-de-quoi/

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Approaches to What?

 いよいよ明日9月3日土曜日 a-cita café special program 2011「何に着目すべきか?」開催です。

素敵なゲストの皆さんとの本をめぐる対話が、隅田川のほとりアサヒ・アートスクエアにて繰り広げられます。
続々とゲストも発表されています。ランドスケーププロダクツ中原慎一郎さんもご出演決定しました。中原さんには、市井の人びとの営みをめぐる言葉が綴られた書籍などをご紹介いただきます。森岡書店森岡さんの昭和レア本コレクション、柳本浩市さんの3.11以後の今だから読んでおきたい本、アーティスト古賀充さんの「素材としての本」、写真家今井智己さんの男気溢れる少年の心をもった選書、デザイナー熊谷彰博さんの考え方が変わり行動が変わる本、ユトレヒト江口宏志さんの山をめぐる本、建築家谷尻誠さんの建築家の本棚、西澤明洋さんの独立を目指す若者が元気がでる本のセレクトなどなど。

会場では当日参加できない出展者の方の選書もご覧いただけるような仕掛けを用意しています。編集者林央子さんの人生の深さや日本人の心を感じさせる本、漫画家で素晴らしい文章も書かれる小林エリカさんが選ぶ「命がけの本たち」、六次元中村さんの「ニューサバイバル」キーワードに選んだ本、編集者柴田隆寛さんのなぜだか無性に読みたくなる本、武井実子さんの唯一無二な生き方参考書。選書リストをファイリングしたファイルは会場でお楽しみただけます。マスターファイルのコンセプトデザインは橋詰宗くん!こちらもお楽しみに!

ふらりとご来場いただき、さらっと本について対話をしながら、会場に偶然居合わせたゲストやお客様が、ドリンクやおつまみを片手に交流できる場作りをめざしています。ぜひお越し下さい! 


「何に着目すべきか?」
2011年9月3日(Sat)
時間:13:00-21:00
場所:アサヒ・アートスクエア4Fホール
(浅草・吾妻橋ほとりに建つフィリップ・スタルク設計のビルです
入場無料

http://asahiartsquare.org/?p=2537
http://sosososo.com/approches-de-quoi/
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「何に着目すべきか?」

9月3日に浅草のアサヒ・アートスクエア(通称スタルクビル)にて「何に着目すべきか?」という、本と人にまつわるイベントを仲間とします。

フランスの小説家でエッセイストでもある、ジョルジュ・ペレックの「毎日起きては繰り返すもの、平凡なこと、日常的なこと、明らかなこと、ありふれたこと、月並みなこと、並以下のこと、あたりのざわめき、慣れきったこと、それらをどう説明すればいいのだろう。どう問いかけ、どう記述すればいいのだろう。」(「何に着目すべきか?」)という言葉をたよりに、ゲストやホストが選んだ本をめぐって、ゆるやかに繋がる創造の場。

会場となるのは飲料やビールなどでおなじみのアサヒの施設とあって、会場ではサーバーで飲むビールなどのお酒類も販売します。
下町浅草らしい地元のベタな総菜等を肴に、「角打」スタイルの立ち飲み、地べたに直接座って飲む直飲みと、くつろいだ雰囲気のなか、とびきり素敵なゲストをお招きしてのトークイベントです。

写真は、昨夜の会場下見風景。
普段はダンスやライブなども行なわれるイベント会場として、プロの設備の整ったこの施設に、本をめぐるゆる〜い空間が誕生します。

13時から21時までの長丁場ですが、いつ来場しても、何かが起こっている、そんな場をつくれればと思っています。

本と人、ものづくりに興味がある人であれば誰もが楽しめるイベントになるはずです。浅草散策、東京スカイツリー探訪をかねて、ぜひご来場ください。


「何に着目すべきか?」
日時:2011年9月3日(土曜日)13時〜21時
会場:アサヒ・アートスクエア(最寄駅:浅草駅)
入場無料

現在決定している当日ご出演いただく予定のみなさま (※随時更新いたします)
加藤賢策さん(デザイナー)斎藤歩さん(編集者)大原大次郎さん(デザイナー)江口宏志さん(ユトレヒト)伊藤暁さん(建築家)谷尻誠さん(建築家)長内綾子さん(デザイナー・キュレーター)古賀充さん(アーティスト)福林靖博さん(図書館職員)柳本浩市さん(コミュニティディレクター)森岡督行さん(森岡書店)西澤明洋さん(ブランディングデザイナー)熊谷彰博さん(デザイナー)中村邦夫さん(6次元)今井智己さん(写真家)山岸剛さん(写真家)afficeさん(キュレーター)assistantさん(建築家)氏原茂将さん(キュレーター)宮城太さん(アーティスト)

選書のみでご参加いただく皆様もいらっしゃいます。そちらの選書リストは当日会場にて掲示、発表する予定です。


企画・運営:橋詰宗・木村稔将・古賀稔章・加藤孝司
主催:アサヒ・アートスクエア
協賛:アサヒビール株式会社

http://sosososo.com/approches-de-quoi/

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食べ放題、飲み放題
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TABFが一番の盛り上がりをみせる会期初日の土曜の夕方、会場併設のコミュニティースペースにて、我が国伝統の立ち飲みスタイルである「角打」をお手本にしたオフィシャル飲み会を開催します。ブックフェア会場の盛り上がりの余韻を楽しみながら、美味しいお酒と「本」をつまみに、エピソード、レクチャー等を交えつつ、ブックフェア出展者・来場者ともに新しい交流の場を演出します。フードにはこの日のために特別に集まった、ユニークな出店者による3331周辺で集めたローカルな珍味や乾き物、ワンフィンガーで気軽に楽しめるフードや、All you can...メンバーによって特別にセレクトされた「セレクト駄菓子」をご用意。どなたでも自由に参加できるフリースタイルなイベントです。ふるってご参加ください。

 All you can...
2011年7月16日(土曜日)
17時ー21時
会場:3331 Arts Chiyoda コミュニティースペース+ウッドデッキ
参加費:無料
フード出店予定;ママさんバー、旅ベーグル、ドワネル、chioben

企画・運営:橋詰宗、古賀稔章、木村稔将、加藤孝司
イメージグラフィック:Sou Hasizume

※お飲み物は3331併設のカフェ、もしくはAll you can... 出店ブースの一部で別途ご購入ください。おつまみはAll you can...会場で別途ご購入いただき、All you can... 指定会場内でのみご飲食ください。併設のカフェへのAll you can.. で購入されました商品の持ち込みは固くお断りさせていただきます。

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YODEL
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福岡発の同人誌、「YODEL」が配本になりました。福岡県大橋にあるライフスタイルショップ「organ」の武末さんが編集発行人となり、毎号武末さんのお題のものと、福岡の仲間たちが一同に介してコラムを執筆しています。
ビジュアル中心のフリーマガジンというよりも、テキストの中心の硬派な内容でありながら、どれもさらっと読むことができ、かつ執筆者の個性がにじみ出ている読みごたえのある同人誌になっています。
表紙のタイトル文字が今号から大文字のYODELから、小文字混じりのYodelへ。デザインは創刊号から引き続き建築家でデザイナーの野見山総一郎さんです。
毎号、福岡カルチャーの中心人物のみなさんという執筆陣と、ゲストを迎えての誌面構成となっており、今号のゲストはgrafの服部滋樹さんと、僕のようです。
福岡からは僕の盟友泉哲雄さん、武末朋子さん、野見山総一郎さん、ペトロルブルの小出さん、東京か2号に引き続きフラクタスの成田さんも参加しています。
肝心の今号のテーマは「家」。そして”家をつくるならば"という副題が表紙に記されています。

僕は家をテーマに、都市、そして建築、デザインについて横断的に、そして私的に、「家についての都市的な考察」というテキストを寄稿させていただきました。「都市は家の集合でできている」、そんな内容です。
そして今回、僕の地元浅草在住のフォトグラファー清水謙さんとコラボさせていただきました。清水さんは先日のHODCでも公式フォトグラファーとして活躍の若干20代の若手フォトグラファーです。今回の清水さんの写真は彼の代表作でもあるシリーズ「code tokyo」のなかの作品です。素晴らしい写真と、素晴らしいテキ...。是非ご覧になってみてください。

「YODEL」はorganと福岡のいくつかのショップorカフェ、そして東京では下町のいくつかのお店と、渋谷、恵比寿のいくつかのインテリアショップで入手可能かと思います。僕の手元にも現在5部ほどありますので、ぜひに、という方いらっしゃいましたら先着5名の方に配送可能ですのでメールにてご相談ください。


< YODEL 3 >
発行:organ / 福岡市南区大橋1-14-5 TAKEビル4F

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今日の本棚


「愛の小さな歴史」港千尋、「TOKYO BY TOKYO」CLASKA、「彼女のいる背表紙」堀江敏幸、「空間の響き/響きの空間」アトリエ・ワン、「Super Normal」、「地域社会圏モデル」。
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明るい部屋


カナダバンクーバーでの冬季オリンピックが開幕、テレビでは圧倒的なスケールで行われている開会式が放映中だ。
先日来お知らせしている駒込光源寺境内で開催中の青空古本市に早速出かけてきた。写真はそのときに手に入れたロラン・バルトの写真論とも、自叙伝ともいわれている「明るい部屋ー写真についての覚書」。

ロラン・バルトといえば言語学に基づいて文芸批評を試みたフランスの大批評家。
バルトが活躍したフランスのミッドセンチュリーは、まさに20世紀の思想の豊饒な海ともいうべき時で、ジャン・ポール・サルトルやミッシェル・フーコー、そしてメルロ=ポンティらが世界思想の流れを牽引していた時代。彼らよりは歳若いバルトはサルトルに思想的な影響をうけたと云われ、実際にこの書もサルトルの1940年の著書「想像力の問題」に捧げられている。当時のサルトルは哲学だけでなく、1938年の「嘔吐」という文学作品や、文芸・戯曲などの批評を発表、パリセーヌ左岸を代表する文化人だった。同じフランスの夭折した詩人ボリス・ヴィアン=ヴァーノン・サリバンの小説「うたかたの日々」にもジャン・ソウル・パルトルとして登場しているから探してみると面白い(個人的にはヴィアンの作品では「心臓抜き」が一番好きだ)。

さて、話を古本市に戻したい。青空古本市が行われている光源寺境内には美しい梅の花がつぼみを開き咲き乱れていた。
会期初日の昨日午後に訪れたところ、1万冊以上の本の山からまだ半分も境内に出し切れていないという。本日以降、明日までの会期中に、古書は随時補充されるというから、今日も明日も足を運んで本の山とたわむれてみたいと思っている。


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今こそ本屋がすべきこととは?


先日も東京駒込光源寺境内での古本市についてお知らせしたが、本にたずさわる者が出来ること、そしてすべきことは現在多岐に渡り、むしろ可能性にみちているように思う。
駒込の古本市にしても、豊かな見識をもった一人の元編集者が立ち上げた小さな出版社の主が、手持ちの増えすぎた蔵書を譲り渡す場所としての古本市だし、その場を実現させたのもその出版社と同じ町にある小さな古書店だ。
新刊を出版することを生業にしている出版社と、人びとの手を経てめぐり巡る図書を扱う古書店。立場は違えども、本に対する、印刷、紙に対する思い入れは一般の人よりも人一倍強いはず。
そんな人たちがタッグを組み、本にまつわる「コト」を興している姿勢には、出版不況と言われている現在においても、実にたくましく心強いものを感じる。

光源寺の青空古本市「羽島書店まつり」は明後日日曜日迄、朝11時から夕方の4時迄開催中だが、もうひとつ僕の地元浅草、蔵前で小さなブックフェアが開催される。

タイトルはずばり「Book Market 2010」。主催は下町の出版社、アノニマ・スタジオだ。
アノニマ・スタジオは確か一昨年、南青山から台東区蔵前に居を移してきた生活系の出版社。料理やライフスタイルに関する書籍を出版するかたわら、「fu-chi」という不定期刊行物の出版もしている。
僕も地元の仲間を集めて不定期に開催している、もの作りをしている人びとの集まり「TFC」でお世話になっている身近な出版社だ。

今回の「Book Market 2010」は昨年に引き続き2度目となるもの。出展社はアノニマ・スタジオのほか、ミルブックス8 plusミシマ社INAX出版理論社(よりみちパン!セ編集室)医学書院筑摩書房クレヨンハウス風土社くくのち学舎古書ユニットricca、といった顔ぶれ。どれも個性的な書籍を出版、あるいは本にまつわる仕事に携わっている企業、個人出版社だ。

出版にまつわる話でとかくいい噂を聞くことがないと嘆く前に、本好きであるのなら自分に何が出来、そのためにまず何をすべきなのかを考えてみることも必要だろう。自らも少なからず出版にたずさわる一人の人間として、自戒をこめてそう思う今日この頃である。
まずは地元でおきている二つの本にまつわるイベントに足を運んでいろいろと確かめてみたいと思う。


「Book Market 2010」
2月12日から14日まで11時から18時(最終日17時)まで開催。
場所はアノニマ・スタジオ 東京都台東区蔵前2-14-14
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古書店


千駄木の出版社「羽島書店」代表の羽島和芳さんの蔵書による青空古本市「羽島書店まつり」が今週末、11日から14日まで文京区団子坂にある駒込大観音・光源寺境内で開催される。
羽島書店とは、東京大学出版会で学術書や美術書の編集者であった羽島さんが定年を期に始めた出版社。昨年の春以来、東京大学出版会での経験を活かし、美術書、法律書、人文書などを発刊。なかでも山口晃「しろ日記」は古書ほうろうのTwitterでもたびたび取り上げられていた話題の書だ。

今回の青空古本市は、羽島さんの1万点あまりの古書の買い取りを千駄木にある古書店「古書ほうろう」が依頼されたのが始まりと聞く。
真冬にも関わらず「青空市」とはなぜか?ここらへんの突拍子のなさもいかにも下町の人間らしい、思い立ったが吉日的な発想で潔ぎよい。
古書ほうろうは、僕が毎週のように浅草から上野の山を越え、谷中の谷をつたって足繁く通っているひいきの古書店だ。本のセレクトは別段とんがったとか、個性的な、というような品揃えではないとは思うのだが、個人的に古書ほうろうのセレクトがしっくりくる。
時間がある時は店内奥の椅子に座ってじっくりと、時間があまりない時にもさっと訪れてはさらっと流し、何も買わずに帰るときもある。

今回の青空古本市はまず僕の盟友「旅ベーグル」ブログで知り、先日の東京新聞したまちコーナーで知ることになったわけだが、そのときの新聞記事のタイトルが「人の縁が生んだ青空本市」。そのタイトルだけで僕はグッと来てしまった。
本は見た目に反して決して軽くないし、それが1万冊にもなればなおさらのこと。ただ単に勢いだけで出来るモノではない。
光源寺は観音様を御祀りし、その昔近所に夏目漱石も住んだことから漱石の初期の名作「三四郎」の中にも描かれ、毎年初夏にはほおずき市や各種イベントが開催されるなど地域の人びとを中心に親しまれているお寺さん。

地元で出版社を営む羽島さんと古書ほうろうという、本がとり結ぶ人の縁。古本業はまさに本を通じて人と本,人と人とを取り結ぶ不思議な商売だと思った。今週末はぜひ自転車を駆って団子坂をのぼって古本市に出かけてみたい。



※写真の本棚は友人から譲り受けたものです。大切に使わせていただきます。
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母の友


「母の友」
先日のBBQでお友達になった方から本が届きました。初めて目にする本だけどどこか懐かしい。それは表紙に描かれた酒井駒子さんのイラストのせいだろうか?

その表紙をめくると、冒頭からしていきなり近ごろ活躍がめざましい写真家の梅 佳代さんによる子供をテーマにしたストリートスナップがどーんとあらわれる。
送っていただいた2009年10月号の特集は、表紙にも記されているように「どうして写真を撮るんだろう」。子どもをテーマにした雑誌と聞いていたのだが、近ごろ僕のなかで再燃してきている写真が特集されているとは、偶然にしてもなんともタイムリーである。
写真をテーマにした特集記事の内容は書店で実際に手にして読んでいただくとして、その特集の中で3ページにわたってインタヴュー記事が掲載されているのが、今注目の写真家・若木信吾さんであることも僕にとっては嬉しいかぎりである。しかも若木さんは僕も大好きな写真機であるライカ使いの名手と呼ばれ、僕の手元にある写真誌「PHOTOGARAHICA」の若木さん特集号には、砂浜でライカM3ブラックを手にした若木さんのポートレートが掲載されている。


連載記事をみても、「わたしの好きな絵本」(今号は料理研究家でエッセイストの堀井和子さんが登場)、スタイリストの岡尾美代子さん写真・文による「雑貨の友」、「マグナムが撮った 世界の親子」、コンドルズ主宰近藤良平さんの「体操の友」といったページまで見所が満載。
その他にも絵本作家の神沢利子さんの暮らしぶりをつづったルポルタージュ、文筆家・大竹昭子さんのお母さんの写真をテーマにしたエッセイも、掲載されたセピア色の写真の雰囲気とあいまって、懐かしくも優しく心にしみいるようで読みごたえがある。この内容の濃さ、あつかうコンテンツの幅の広さ、執筆陣の充実度で定価五三〇円というのも実にお財布にやさしい。

表紙タイトル下には「幼い子を持つおかあさん、子どもにかかわるすべての人に。」と書かれているが、当たり前な暮らしの中にある優しさや、気づかい、思いやりの心に気づくためにもぜひいろんな方に手にして見て、読んでいただきたい本だと思った。
僕は「母の友」のページをパラパラとめくりながら、こんな優しさの感じられる本にこそ、自分が思う「デザイン」、「愛」、そして「記憶」をテーマにした読みものを書いてみたいのだなあ、となんとなく思った。


福音館書店

P.S.  Iさま、やさしい本のご紹介どうもありがとうございました。次回はCONTAXとLEICA M3で撮り比べをしましょう!
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